龍王峡と恋路沢(未踏破) (2018.12.27)




冬休みは7連休だったので、初日から東武線に乗って鬼怒川へ行ってきました。
正確にはその先の龍王峡という場所。
鬼怒川といえば有名な観光名所でもあるので、人出も多いのでは?と思いきや…



んー、まあ…温泉の近くならね。


…どうも今回は消化不良としか言えないものだったので、モヤモヤするのです。



今回、私が目的地にした「丸山」という場所。
ここは鬼怒川公園駅か、鬼怒川温泉駅から行くべきだったのかもしれない。
しかし私は龍王峡を先に見たかったので、ガイドブックとは逆回りのコースにしたのです。
逆でもとりあえず「道がつながっていれば」歩けるでしょう、という軽い気持ちで…


下今市ぐらいまでは電車も混んでました。
平日の朝なので、通勤や部活動の学生たちも多く乗ってたし。
下今市駅で鬼怒川線に乗り換えて、さらに新藤原からはパスモの使えない野岩線へ。




車掌さんに
「パスモ使えないからね〜いったん改札出て切符買ってきてね〜」
と言われて、あわてて買ってきました。

ずっと「のいわ」だと思ってたけど、「やがん」なんですな…

下今市から先へ行くのに、特急に乗れちゃうんですね。
区間内は普通乗車券だけでOKって知らなかったんで、わざわざ各駅待っちゃったよ。
午前の貴重な時間を無駄にしてしまいました。。。



ガラガラの列車はようやく龍王峡駅に到着。
降りたのは私と、若者グループ2組だけでした。

この駅、半分はトンネル内にあるんですよね。なかなか面白い。



9時45分、駅を出発。
ここから徒歩で龍王峡へ向かいます。
ちらほらと人がいたりして、静かだけどやっぱり観光地なんだな〜。



駅前というのにちょっと寂しい光景。
人がたくさん歩いていればそれなりに、だったかもしれないけど。
紅葉の時期なんかは混んでいるのかもね。



食堂の裏手側に遊歩道入口があって、そこから階段を下っていきます。
ものの数分で、まずは虹見の滝へ。



正面から見るとこんな感じ。



たぶん、こっちから見るのが正解なんだろうな。
滝に虹が出ることがあるのかな?それが見れたらラッキー的な。

渓谷では何組もの観光客とすれ違うようになり…
あの電車内の閑散さはなんだったんだろうって思いました…
若い人もけっこういて、皆さん車で来たんでしょうかね。



滝の後方をぐるっと周って、虹見橋からの眺め。
これぞ龍王峡!とも言える景色。
水の色も綺麗なエメラルドグリーンで、素晴らしい!



むささび橋までは整備された遊歩道がずっと続いていて、歩きやすいです。



むささび橋。



渓谷がぐっと狭くなって、迫力が増してますな。



下流側。すごく良い天気!

この辺から白岩半島までは小さなアップダウンがある道になります。
そんで、ここいらまで来ると観光客の姿も減り…
私と、それからしばらくの間つかず離れずで歩いていた若者男子3人グループぐらいになりました。
この3人、やたら賑やかで仲よさそうに喋りながら歩いてて…
正直なところ、ちょっとうるさいなあ〜とか思ってたんですけどね…


他の誰かが歩いているっていうのは安心感があるもんなんですよ。。。
この先の私は、つくづくそれを思い知らされました。



第二発電所の近くの坂を上がって、旧国道へ。

3人グループはまだ近くを歩いてます。
彼らはどこまで行くのだろう?
浜子橋まで来て、はしゃぎながら歩いていく彼らの後に続きます。



この橋、真ん中はベニヤ板みたいな感じ。(実際は違うのだろうが)
踏むとパタパタ鳴るし、両側の網目からは下が透けて見えてしまい、ちょっと怖かった…!
どうも下が透けて見える階段などが苦手な私。
黒部ダムの展望台へ行く鉄階段も透けてて怖かった覚えがあるしな〜


そしてこの橋の先の急坂を登ったら、3人グループは別の方向へ行ってしまったようでした。
おそらく川治温泉のほうへ。
私は逆川林道へと向かいます。

この先、3時間ぐらい誰にも出会いませんでした。。。
山の中でも時々そんなことはあるけど、ちゃんと登山道は続いていれば到着できるって頭があるからそんなに怖くはない。
が、この日の林道歩きは今までで一番寂しく感じましたね〜



沢沿いの道にあった短いトンネル2つ。
ザ・手掘り!!って感じがものすごい。暗くなったらマジで怖いだろうな〜

ここらでちょうど正午。
誰にも会わないのをよいことに、おにぎりを食べながら歩く。

風が少々吹いてきたけど、陽も照っているのでまあまあ暖かい。



ちゃんと「ロープウェイ・一本杉」って書いてありますよね? ね?
そして、しっかりとその方向へ進んだにもかかわらず。




行けども行けども着かなかったのは何故だろう。



恋路沢林道へ。



ちょいと崩壊してたりしたが、まあ通れるので良しとしよう。

この先もちょくちょくこんなのはありました。



そして、このステキな名前の林道は私の心に深く刻まれることとなりました。



どこが恋路やねん!!

橋は崩壊してるわ、ミニ奥入瀬とか呼ばれてる美しい風景なんてなかったぞ!
コンクリ護岸とは聞いていたけど、堰堤ばっかりで林道がろくすっぽ見えないわ!



そうなんです…遭難です。。。


いや、ふざけてる場合じゃなくて!

マジで道がわからなくなりました。


幸い、川の水はほとんどなかったので堰堤を渡り歩いていけましたが…
たまーにあるカーブミラーだけが「人の手で作ったもの」って安心感をくれました。
とにかく林道がどれだかわからない。どこを歩いていいのやらって具合で。


こんなだだっぴろい川っぺりで迷うとは思わなかったよーーー!!!泣


どうも途中から左のほうへ上っていける道があったようなんだけど…
そんな道は私には見えませんでした。。。

後日、自分の軌跡が見られるアプリで確認したところ。(足跡マークと緑のラインが私の歩いた所で、水色ラインが沢)



画面上から下へ、ずっと沢沿いに歩いてます。
(とはいえ、沢にはほとんど水がなかったりします)

一番左下、「もう無理だ、この先には進めない」って感じの場所があり、そこでUターン。
道が続いていないどころか、これは道なのかどうかもわからないような場所だったので…
今思えばそこで戻って正解だったかも。
どうもその先は貯水池というか、池らしきところに出てしまうようだったので。



ものすごくあちこちウロウロしてるのがわかりますね…
実際、あっち行ったりこっち行ってみたりとしていたので。
いったいどこに上がっていく道があったのかホントに気づかなかった。


道迷いなのに「怖い」という感覚はなかったのが不思議。


風も強くなってきて、時刻も2時を過ぎていたのでギブアップして元来た道を戻ることにしました。
でもやっぱり怖かったんでしょう。
帰り道ではウォークマンで聴いてる歌を大声で歌いながら自分を元気付けていたので。苦笑。



そして迷ってる間は写真を撮ることも忘れてました。
なので帰り道の写真はまったく無いのです。


旧国道まで戻り、若者3人が歩いていったと思われる川治温泉の方へ向かう。
トンネルを3箇所ぐらい過ぎて少し行くと、軽トラとすれ違ったり、地元の人がいたりしてホッとしました。

あのまま彷徨っててもきっと誰も見つけてくれないぞーー。涙


川治温泉駅から鬼怒川公園駅までバスで移動。
駅で帰りの切符を買い、15時過ぎに鬼怒川公園岩風呂へ。
寒かったし、せっかく鬼怒川へ来たのだからお風呂入って帰ろうということで。



ここの方たち、みんなすごく親切にしてくださったのが嬉しかった!!
まず受付のおばさまからして、私の背負ってるリュックがロッカーに入らないかもしれないと気にかけてくださって。
「入らなかったら受付でお預かりしますからね〜」と笑顔でおっしゃって。

お風呂自体は岩風呂と内湯があって、ごくごく普通のお風呂でした。

で、歩きつかれてお腹がめちゃくちゃ空いていた私。
食堂で何か頼もうかと思ったところ、ラストオーダーよりも30分以上早いのに食事の提供は終わってしまったということを聞き、
「ええええー!!!」
となる。
それでも飲み物とかアイスは頼めるそうなので、とりあえずビールは呑むど!



鬼怒川温泉銘柄だ。

もう一人、若いお兄ちゃんも何か食べたかったらしいけど食事の提供が終わったと聞いてソフトクリームだけ注文してました。

しかしこれだけでは…

近くにどこか食べれるお店がないか、食堂のおっちゃんに情報を聞いてみる。
が、残念なことにこの辺には店がなく、温泉郷でもどうかという感じらしい。
東武ワールドスクウェアの先ならファミレスが1軒あったかなと言われたけれど、そこに行くには本数の少ない電車の時間を考えなければならない。
というか切符買っちゃったのでまた戻らなければいけないのがネック。

「恋路沢で迷って遭難するかと思ったんですよ〜。おにぎり1個しか食べてないの」
と打ち明けると、おっちゃん同情してくれたらしく、一度止めたガスを空け、調理器具を出してくれました。

「ちょっと時間かかるけど、食べたいもの言って。作るよ」


……!!!おっちゃん!!!感涙。


ソフトクリームしか頼めないまま去っていったお兄ちゃんには申し訳ないが、ラーメンを追加させていただいた。
おっちゃんの優しさに感動が止まらなかったです。ああ、生きててよかった。
シンプルかつノーマルな醤油ラーメンがすごく温かくて、美味しかった〜

ホントにホントにありがとうございました。



電車の時間までその辺をぶらぶらする。
あたりはもう真っ暗。
大滝河川遊歩道というのがあったので、ヘッデン点けながら行ってみた。



ぎゃあああああ何か出てきそうな雰囲気!!!

勢いのある水が怖すぎて泣きそう。


余談。
鬼怒川や龍王峡をロケ地にした沢口靖子主演のドラマ『鉄道捜査官』を後日見たんだけど…
クライマックスでここが映って、おおお〜行ったわ!昼見るとこんななのか!と驚いた。
自分が歩いたコースが出たりすると楽しいものですね〜



駅に戻り、待合室にも改札にも人の姿はなく…
と思ったら女性の車掌さんがこの駅から乗るらしく、ホームにいました。


そして帰りはリバティで。
指定席でゆっくり寛いで帰りましたよまったくもう。


観光地のはずなのに、とんだ冒険になってしまいました。


いつかリベンジしてやるぞ〜!
次はちゃんとロープウェー方面から行こう。
そして一本杉から下っていって、恋路沢のどこに出るか楽しみだ。


優しいスタッフさんたちがいる鬼怒川公園岩風呂にもまた行きたい〜!

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